論理的思考(ロジカルシンキング)を効率的に鍛える方法3選
![論理的思考(ロジカルシンキング)を効率的に鍛える方法3選](images/logical-thinking/logical-thinking-main-img.jpg)
「要するに何を伝えたいの?」
「なぜその情報が役立つの?」
誰しもが一度や二度は
このようなことを言われたことが
あるのではないでしょうか?
やってしまったな...と思って
同じことを繰り替えさないようにするも
また同じことを言われる...
そしてまた反省しては
同じことを言われる。
このような悪循環に悩んでいませんか?
この悪循環から脱するためには
論理的思考(ロジカルシンキング)を
身に付けることが必須です。
論理的思考を身に付けることで
考えているアイディアや伝えたいことを
一発で相手に伝えられて
納得してもらえるようになります。
また、論理的思考はどのような仕事でも
必須の考え方と言われています。
とても素晴らしい技術やアイディアを
持っていても論理的思考が無ければ
それらを十分に活かすことが出来ないためです。
本記事では論理的思考の基本的な
考え方から、
高めるメリットや効率よく鍛える方法を
分かりやすく解説していきます。
1.論理的思考(ロジカルシンキング)とは
![論理的思考(ロジカルシンキング)とは](images/logical-thinking/logical-thinking-brain.jpg)
論理的思考とは、
矛盾が無いように筋道を立てて考えることです。
簡単に言い換えると
「自分が伝えたいこと」(主張)と
「その理由」(根拠)が
セットになっていることです。
例を挙げると
「睡眠不足は心身共に悪影響を与える」(主張)
「睡眠時間が短くなるとメラトニンの分泌が
減少するため免疫力が低下する」(根拠)
「睡眠は不要な情報を捨てるため、
睡眠不足になるとストレスが解消できない」(根拠)
というように
主張に対して根拠がはっきりとしていることが論理的思考になります。
論理的思考と聞くと難しく思うかもしれませんが考え方はとてもシンプルです。
次の章では絶対に押さえておきたい、論理的思考の3つの手法を解説していきます。
2.論理的思考の3つの手法
![論理的思考の3つの手法](images/logical-thinking/logical-thinking-awaking.jpg)
2-1.演繹法(えんえきほう)
1つの大きな大前提を元に、今起きている状況(観察事項)を当てはめて結論を導いていく方法です。
言葉では少し難しく思うかもしれませんが、論理を作るのが簡単なため、多くの人が日常で使っている方法になります。
考え方の例を挙げます。
- ・クリスマスが近くなると、ゲーム業界や
おもちゃ業界が繁忙期を迎える。(大前提) - ・あと10日後にクリスマスを
迎えようとしている。(観察事項) - ・よってSNSや町中の広告では
お得な商品情報が溢れかえる。(結論)
簡単なためビジネスで使用しやすいですが、大前提を誤ってしまうと誤解を招いたり、説得力が無くなるので注意する必要があります。
2-2.帰納法
多くの「観察事項」から似ている点をまとめて結論を導き出す方法です。
例を挙げていきます。
- ・Instagramを使うと集客効果がある。(観察事項)
- ・X(旧Twitter)を使うと集客効果がある。(観察事項)
- ・YouTubeを使うと集客効果がある。(観察事項)
- ・そのためSNSを使うと集客効果がある。(結論)
このように観察事項から、結論を導き出していきます。
ただ、「観察事項」から導き出される結論が1つとは限らないため、より良く活用していくには、他にも考えられる結論を考える必要があります。
2-3.弁証法
対立関係や矛盾していることを、あえて考えることで、新しい発想を生み出す方法です。
具体的な例は以下の通りです。
- ・価格が安くて機能性がある商品を
売っていく必要がある。(事柄) - ・そのような商品を取り入れると
日本国内での生産率が下がる。(対立関係) - ・安くて機能性がある商品を
日本で作れるようにしよう。(結論)
弁証法はあえて対立することや、矛盾することを考えるため、会議や営業でこの方法を元に話す時には、伝え方に気をつける必要があります。
次の章では論理的思考を高めるメリットについて解説をしていきます。
3.論理的思考を高めるメリット
![論理的思考を高めるメリット](images/logical-thinking/logical-thinking-brain-gear.jpg)
論理的思考を高めることによるメリットは沢山ありますが、ここでは特に大きなメリットと言われている3つを解説していきます。
3-1.コミュニケーション能力の向上
論理的思考を身に付けると、根拠や主張がはっきりとするためムダなやり取りが減り、効率的に仕事を進めることが出来ます。
また、必然と相手の主張や意見を理解することができるため、コミュニケーションが円滑になります。
やり取りがスムーズに進めば会社からの評価も上がりますし、会議では意見や事実を分けて考えて進めることができるため、誤った方向に考えが進まずに結論に導くことができます。
3-2.問題解決能力の向上
問題解決には原因と対策を明確にすることが重要になります。
- ・なぜそれが起こってしまったのか(原因)
- ・これからどのようにしていくのか(対策)
論理的思考を高めることで
問題の原因が明確になります。
個人の主観や感情が入ってしまっては
明確な原因とは言えないためです。
また、対策を立てた時に同じことを繰り返さないように筋道立てて考えることが必要です。
ビジネスシーンでは様々な問題が起こると思いますが、論理的思考を身に付けることで問題解決力が向上していきます。
3-3.分析力の向上
論理的思考を身に付けて分析力を向上させることで問題点を見つけ出し、原因追及をすることができます。
問題解決以外にも大量の情報を分析して顧客の潜在的なニーズに気づけたり、仕事においてのムダに気づくことが出来るため経費の削減にも繋がります。
また、営業やマーケティングでは、一つ一つの情報に対してそれが本当に正しいのか見極めることができます。
本章では論理的思考の3つの手法と高めることのメリットを解説していきました。
次の章では論理的思考を鍛えるコツについて解説していきます。
4.論理的思考を効率良く鍛える方法
![論理的思考を効率良く鍛える方法](images/logical-thinking/logical-thinking-lightbulb.jpg)
論理的思考を自己流で鍛えると習得に時間がかかり、誤った考え方を身につけることに繋がりかねません。
そのため、本章では論理的思考を効率良く鍛える方法を3つ厳選してお伝えしていきます。
4-1.あらゆる物の見方を変える
データや事実があるだけで捉え方や解釈が無ければ価値があるとは言えません。
どの方向からデータや事実を見るかによって、価値が変わります。
データや事実を生かすも殺すも私達次第なのです。
具体的には視座・視野・視点を変えていくことが必要です。
・『視座』
経営者と一般社員とでは、
同じ状況でも捉え方や見え方は変わります。
このような目線の高さを視座といいます。
自分より上の立場の方はどう見えているのか考えることが必要です。
部署から一人異動になった事実も 一般社員から見れば「チームの戦力低下」になりますが、経営者から見れば、会社への投資」になります。
・『視野』
視野は状況を見る範囲の捉え方で、空間軸と時間軸に分けられます。
空間軸:より対象を広く捉える
時間軸:過去の経緯をどこまで考えるか
集客が前年度と変わっていない飲食店チェーンの店舗があるとします。
その状況だけ見れば変化無しですが、
対象を広く捉えた時に、別店舗が軒並み売上を伸ばしていれば「集客の強化が必要」と捉えられることができます。
ただ、過去の経緯を考えた時に、
10年間で初めて集客数が上がらなかったのであれば「人事配置に問題がある可能性がある」と捉えることができます。
・『視点』
視点は物事の見る角度を変えることです。
論理的思考ではあらゆる視点に立って物事がどのように見えているのかを考える必要があります。
具体的には、
自分視点の考え方だけでなく相手の視点や第三者から見ても納得できる内容であるかを考えていきます。
様々な視点から物事を見ることで新しい気づきや発見があり、伝える内容が整っていくため視点を変えることが論理的思考では重要になってきます。
実践心理学ではこのことをポジションチェンジと言っており仕事だけでなく家庭、人間関係をより良くするために必須の考え方となります。
物事の理解をより深めながら、問題解決のきっかけを見つけることができるパワフルな方法になります。
視座・視野・視点を意識することで論理的思考が高められますが、ここで気をつけたいのは、高い視座、広い視野、ポジティブな視点が絶対的に良いわけではないということです。
状況によってはあえて一般社員の目線で物事を考えたり、悲観的な捉え方を持つことも重要です。
物の見方を柔軟に考えることが、大切であることを押さえておきましょう。
4-2.PDCAに当てはめる
仕事をマネジメントするうえで大切なのがPDCAサイクルです。
計画(Plan)・実施(Do)・振り返り(Check)・改善(Action)のサイクルに当てはめて仕事を進めることで、論理的思考を鍛えることができます。
・計画(Plan)、振り返り(Check)
論理的思考では、
計画(Plan)振り返り(Check)に
焦点を合わせて考えていきます。
計画(Plan)では
- ・何を目的とするのか
- ・いつ動いていくのか、何人必要なのか...など
はっきりとした根拠を元に、筋道が通った計画を立てていくことが必要です。
振り返り(Check)では
ただ検証するのではなく、
目的に沿っているかが重要です。
成果が出た理由や
成果が出なかった理由を
比較対象を用いて考えたり
情報を数値化することが
より具体的な振り返りになり、
次に繋がるためです。
仮に成果が出ていなくてもこれらの全てが貴重な財産です。
PDCAサイクルに論理的思考を当てはめながら仕事を進めることで、実力が上がり、結果として自信にもつながります。
4-3.日常生活を題材にする
仕事以外でも日常生活を題材にして実践を繰り返すことで論理的思考が鍛えられます。
例えば、飲食店で注文が終わって
料理が届くまでの時間に
- ・注文した時間帯はピーク時かどうか
- ・お客さんは自分含めて何人いるか
- ・厨房とフロアで従業員は何人いるか
- ・今までのどのくらいの時間で料理が届いたか
このようなことを考えて
あとどのくらいで料理が届くかを推定をします。
こうしたことをすると、観察事項を鍛えることができて分析力も向上します。
このような考え方をフェルミ推定と言います。
フェルミ推定をすることで自分なりの結論を筋道立てて考えることが無意識レベルで出来るようになります。
日常で行うフェルミ推定は出した結論に対して正解か不正解かは注目しすぎないことが重要です。
見落としていた点に気づく事が重要になりますので、是非日常でも実践してみてくださいね。
【出典・参照元】
問題解決のためのロジカルシンキング
生方正也(著)
5.論理的思考は誰のためにあるか
![論理的思考は誰のためにあるか](images/logical-thinking/logical-thinking-brain-researching.jpg)
ここまで論理的思考とその鍛え方について解説していきました。
最後に論理的思考は誰のためにあるのかをお伝えいたします。
お気づきの方が大多数だと思いますが、論理的思考は相手のためにあります。
いくら自分が納得できるように筋道立てて話しても、相手が理解できなければ本末転倒です。
論理的思考を活用する時には、相手の立場に立つことを忘れないようにしましょう。
本文でご紹介した実践心理学では、相手の立場に立ったコミュニケーションを学ぶ事が出来ます。
論理的思考と併せて学ぶ事で、あなたの現場を大きく変えることが出来る心理学です。
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【出典・参照元】
3分でわかるロジカル・シンキングの基本
大石哲之(著)
超図解 デキる人は皆やっている!論理的な考え方の「基本」が身につく本
西村 克己 (著)
論理的思考を高めつつ、必要な情報・ツールを活用することで、より能力を発揮することができるはずです。次のような業務に携わる場合には、こちらでご紹介する情報が参考になるかもしれません。ご興味をお持ちでしたら、ご覧ください。
・マーケティングに携わる方
リードジェネレーション、ナーチャリングを含め、マーケターが知っておくべき情報について、SBSマーケティングではブログ形式で情報が公開されています。
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「部下育成のための5つの効果的な方法と失敗例を紹介」にて、実践的なアドバイスも含めた情報がございます。
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