【自己重要感とは?】本当の意味で部下を動かす!
自己重要感とは
「自分には価値がある」
「自分は必要とされている」
と思える感覚のことです。
自己重要感を高めれば高めるほど
自分に自信がつき、
前向きな人生を歩めるようになります。
そして、この自己重要感とは、
人を動かすための鍵にもなるのです。
また、私たち人間は、
自分を認めてくれる人を
好む傾向があります。
相手の自己重要感を高めることができれば、
相手は知らず知らずのうちにあなたの
虜になってしまうかもしれません。
肩書きで人を動かすのではなく
本当の意味で人を動かす秘訣は
自己重要感にあったのです。
この記事では、仕事で相手、部下の
自己重要感を高めて人を動かす手法を
ご紹介します。
1.自己重要感とは
自己重要感とは「自分には価値がある」「自分は必要とされている」と思える感覚のことです。
例えば、
- ・時間をかけて書き上げた企画書の内容を上司に褒めてもらえた
- ・仕事での接客力をお客様から褒めてもらえた
- ・あなたにしか頼めない仕事があると頼ってもらえた
このようなときをイメージしてみてください。
自信が湧いてきたり、やる気になったり、モチベーションが高くなるかと思います。
反対に、
- ・仕事で結果が出ないことに対して上司から罵倒された
- ・チームで行っている仕事の中で、自分の意見だけ聞いてもらえない
- ・誰でもできる仕事しかさせてもらえない
このような時は自分に自信が持てなくなったり、モチベーションも下がり、悲観的になってしまいます。
このことから、自己重要感は仕事へのパフォーマンスに大きな影響を及ぼすことがわかりますが、実は「部下を動かす」ときの重要なポイントにもなるのです。
2.人は自分を認めてくれる人を好きになる
仕事において、指示を出して部下に動いてもらうという場面は多々ありますよね。
時には、難しい仕事の依頼だったり、手間や時間がかかる仕事の依頼をすることもあるかと思いますが、その時の部下はどのような反応を示すでしょうか。
仕事上の指示なので、ほとんどの場合は、あなたの指示に従ってくれることでしょう。
しかし、嫌々な様子で、快く引き受けてくれなかったり、低いモチベーションのまま対応されるという経験は誰しも一度はあるかと思います。
そのような反応で対応されると、本当の意味で「部下を動かせた」と自信を持って言えない方もいらっしゃるかもしれません。
冒頭でもお伝えいたしました通り、「部下を動かしたくても動かせていない」ときこそ、「自己重要感」というものが鍵となってきます。
人は自分のことを褒めてくれる人、自分の存在を認めてくれる人に好意を持ち、信頼を寄せる生き物であり、
大ベストセラー「人を動かす」の著者、デール・カーネギーも「人を動かすには相手の自己重要感を満たすことが重要である」ということを説いています。
このようなことから、部下を動かすには、「部下の自己重要感を高めていく」ことが何よりも大切なのです。
一般的に上司と部下のコミュニケーションは一方的になることが多く、良好な関係を築けていないことも多々あります。
ですが、部下の自己重要感を高めることによって、部下は、あなたの肩書きや立場、年次に関係なく、モチベーションを維持しながら、自ら進んで動いてくれるようになるかもしれません。
次の章で部下の自己重要感の高め方をお伝えしていきます。
参考文献:人を動かす D・カーネギー(著), 山口 博(翻訳)
3.部下の自己重要感を上げるには①|まずはしっかり聴く
相手の自己重要感を高める方法の一つ目は「傾聴」です。
傾聴とは字の如く「傾けて聞く」ということですが、何を傾けるかというと、それは「心」です。
心を傾けながら部下の話を聞くことが、部下の自己重要感を高めます。
あなたは部下からの報告や話を聞く時にどのように聞いていますか。
- ・何か作業をしながら、目も向けずに部下の話を聞く
- ・部下の話の途中で遮ってしまう
- ・部下の話を聞いているつもりが、ついつい自分の話をしてしまう
もし、このような聞き方をしていたら、部下の自己重要感を下げてしまっている原因となっているかもしれません。
話の聞き方一つでも、「大事にされていない」と感じられてしまい、自己重要感に影響を与える可能性があります。
傾聴をする時に大切な3つのポイントがありますので、それぞれお伝えしていきます。
3-1.相手の言葉を繰り返す
人は共感してもらえたり、賛同してもらえると心を開きやすいです。
どのようにすると共感、賛同されていると感じやすいかというと、相手の話した言葉をそのまま復唱することです。
相手「昨日〜があったんです。」
貴方「昨日〜があったんですね。」
相手「そうなんです!」
復唱するだけで共感されているように感じたり、自分の話を聞いてくれていると感じてもらえます。
この手法をバックトラッキングと言います。
一点注意が必要なのは、全ておうむ返しを繰り返すと不信感に繋がってしまうので、
どこを復唱すると相手の自己重要感を満たせるのか考えながら適宜行う必要があります。
また、相手の話を要約しながら復唱することで、さらによく聞いてくれていると感じやすくなります。
3-2.相手の話し方に合わせる
話すスピードや声のトーンなど、話の内容にもよると思いますが人それぞれだと思います。
話すスピードが早い人と遅い人の会話だと、上手く噛み合わなかったり、早い人が一方的に話してしまったりすることがあるかもしれません。
また、辛い話の時に楽しげな声のトーンで話してしまうと相手に不快感を与えてしまう可能性があります。
そのため、話すスピードや声のトーンを相手に合わせると、相手が話しやすくなります。
この手法をマッチングと言います。
こちらもバックトラッキングと同じく、やり過ぎに注意です。
わざとらしくなり過ぎないように、相手の様子を見ながら、自分らしく相手に合わせていきましょう。
3-3.相手の行動に合わせる
3-2で紹介したマッチングと似ていますが、視覚的にも相手に合わせると親近感が湧きやすくなります。
ミラーリングという手法で、相手の動作や姿勢、仕草を真似することです。
例えば部下が話す時に、右肘あたりに左手を添えていたら、同じような姿勢を取ってみてください。
あくまでも自然に行う必要がありますが、相手の行動に合わせると、無意識に親近感が湧いたり安心して話せたりするのです。
やり過ぎると不信に思われてしまうので、全て真似するのではなく、所々で良いと思います。
部下の話を聞く際には、ぜひこの3つのポイントを意識してみてください。
部下の自己重要感に変化が現れ、コミュニケーションも変わってくるかと思います。
4.部下の自己重要感を上げるには②|何を褒め、何を叱るのか?
上司であるからには部下を褒める機会や、部下を叱る機会がありますが、この時、どのポイントを褒めて、どのポイントを叱るのかということは、部下の自己重要感に大きく関わります。
先に結論をお伝えすると、
褒める時は「部下の存在そのもの」を褒める。
叱る時は「部下の行動」に対して叱る。
ということがポイントになってきます。
この理由について「脳と心の取扱説明書」と呼ばれている、実践心理学NLPの「ニューロロジカル・レベル」という概念とともにご説明します。
実践心理学NLPとは
Neuro Linguistic Programing(神経言語プログラミング)の略称で、別名「脳と心の取扱説明書」とも呼ばれる最新の心理学です。
恋愛、ビジネスなど幅広い場面において人間関係が改善されたり、トラウマを克服できたり、人生を豊かにしてくれる心理学の1つです。
4-1.ニューロロジカル・レベルとは
まず最初にニューロロジカル・レベルについてお伝えしていきます。
ニューロロジカル・レベルとは人間の意識レベルを階層化したものです。
- 1:自己認識
- 2:信念・価値観
- 3:能力
- 4:行動
- 5:環境
このように5階層になっています。
このニューロロジカル・レベルとは、各層互いに影響しあっており、上の階層に近いほど本人の「アイデンティティ(存在そのもの)」を表し、下の階層に近いほど「アイデンティティがもたらす結果」を表しています。
例えば、あなたが本を読むことが好きだとしたら、このように表すことができます。
1:自己認識 |
私は本を読むことが好きである |
---|---|
2:信念・ |
本を読むことが大切 |
3:能力 |
本を読むことができる |
4:行動 |
本を読む |
5:環境 |
本が読める |
このニューロロジカル・レベルが部下の自己重要感を上げるのに役立ちます。
具体的に役立つ方法を次の章でご紹介します。
4-2.相手に響く褒め方とは?肝心なのは・・・
人は褒められると誰しも自己重要感が高まります。
そして、先ほどご紹介したニューロロジカル・レベルを活用することによって、より一層相手の自己重要感を高めることができるのです。
その方法とはニューロロジカル・レベルの高い階層の意識レベルで相手を褒めることです。
たとえば、あなたが困難な環境で仕事をやり切ったとします。
このときの褒め言葉として、
パターン1
「これ気づいてやってくれたんだね。気がきくね。」
パターン2
「言われなくても気づく視点を持っている○○さんはすごいね。」
どちらの方が自己重要感が上がるでしょうか。
おそらく後者の方がより自己重要感が上がるかと思います。
この2つの違いとしては、前者は能力(何ができるか)レベルで、後者は自己認識(存在そのもの)レベルで相手を褒めるということです。
自己認識レベルで褒められると、能力レベルで褒められるよりも、存在そのものを肯定してもらえているように感じることができます。
このように部下を褒める、讃える時に少し工夫するだけで相手の自己重要感は大きく変化するのです。
4-3.やってしまいがちな叱り方
このニューロロジカル・レベルを活用すると、どのような叱り方、指摘のやり方が相手の自己重要感を下げるのか、すでにお分かりの方もいらっしゃるかもしれません。
自己認識レベルで部下を叱ってしまうと、彼らの自己重要感を大きく下げてしまうのです。
この事実を知らない方は、自己認識レベルで部下を叱っている可能性があります。
色々な部下を持つと、いつも同じようなミスをしたり、一度指摘したことを何度も繰り返す部下も一定数いらっしゃると思います。
だからと言って「君は本当に何をやってもダメだよね。」というように叱ってしまうと、部下の自己重要感は必要以上に下がってしまいます。
こうなってしまうと、部下を動かすどころか、モチベーションを上げていくこともより難しくなっていきます。
そのため、部下を叱る、指摘する時は自己認識レベルではなく、ニューロロジカル・レベルの下の層である、環境レベルや行動レベルで伝えていくと、自己重要感を下げることなく部下に言葉を届けることができます。
5.最後に
人を意のままに動かすには、相手の自己重要感を満たすことがポイントになっていきます。
相手の自己重要感を満たすポイントは以下の通りです。
- ・相手に合わせて傾聴すること
- ・相手の存在自体を褒めること
ぜひ相手を喜ばせる言葉をかけて、モチベーションを引き上げながら、相手の心を動かす体験をしてみてください。
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